アカテガニ放仔

はじめに

私の干潟での撮影フィールドは神奈川県三浦半島の「小網代の森」「江奈干潟」「宮川湾」等が主で、生物によって適宣選んで撮影している。
森と芦原が発達していて内湾性の穏やかな環境が撮影に適している。


アカテガニの生態

干潟で観察出来るカニの仲間の中で、『アカテガニ』の生態は特に面白い。
「猿カニ合戦」にも登場するアカテガニは、木登りするカニで森に棲息する習性を持つ。

アカテガニは雑食性で何でも食べる。
コガネムシの死体を器用にハサミ脚を使って食べていた。

アカテガニの繁殖行動

真夏の大潮の夕方、日が落ち暗くなって来るとアカテガニは森から干潟に下りて来る。
辺りの気配に慎重に警戒しながら「ダルマさんが転んだ!」の様に一歩一歩海に近づいて来る。


雌はお腹に0.3mmの卵を数万匹かかえています。


雌は頃合いを見計らって波打ち際まで下りて来ると



お腹を震わせて、幼ガニ(ゾエア幼生)を海に放つ。



放仔を終えて海から岸に戻ると、雄が待ち構えている。
雄の大きなハサミ脚に抱えられて交尾を行う。



長時間の交尾で酸欠になり泡を吹く。



海に放たれたゾエア幼生は体長約2mm弱。



ゾエア幼生は、眼と尻尾がもうはっきりとしている。

アカテガニは年3回、3年間放仔するそうですが、この間に親になるのは2匹くらいだそうです。
自然の生き物は年々その数を減らしており、絶滅危惧種も増えている様に感じます。
観察を継続し撮影し発表することで、間接的にでも彼らの存続に役立てたいと思います。

「森に暮らすアカテガニ お産はふるさとの海で」

第23回水中映像祭参加作品