紀伊半島清流の水中撮影・滝の拝(1)
和歌山県指定の天然記念物。古座川の支流小川にあり、川床すべてが床岩で大小さまざまな奇形の岩穴(ポットホール)があり、中央には滝がある。
以前から知ってはいたが今回初めて訪れて潜ってみる事にした。
滝の様相は直下型ではなく、川幅が狭く急な勾配で水爆が激しくなったという感じで大雨の後ではない様で水量も少ない時期ではと評価した。
ポットホールは小さな石が岩の窪みの中で回転する浸食作用で削ったもの。
滝壺を潜るために、マイタンクを持参してきた。初めての所はセオリー通り先ずはエントリーポイントを見に行く。
橋の脇の階段を降りて河原に降りられる。そこから滝下の水際までの岩場は雑草が生い茂ってはいるが、勾配が緩いので慎重に降りれば大丈夫そうである。
2度に分けてスクーバセットと水中カメラセットを降ろしたが、潜水後はタンクを背負ったまま一度で上がることが出来たほどだ。
水深は3〜4m程で、流れは滝壺付近以外は緩く遡上しやすかった。
予想通り魚の個体数は多く、アユ・ウグイ・カワムツ・ヌマチチブ・ルリヨシノボリ・ボウズハゼなどが見られた。
滝壺手前の約20m、水深は約3m。アユが群れていた。
川幅は狭く両側が岩盤が立ち上がっているので暗い。
滝壺の5m手前から流れがきつくなってくる。
アユ・ウグイ・カワムツなどが乱舞していた。
前に進むと徐々に流れは激しさを増す。
この岩を掴んで乗り越えれば滝壺の真下。
しかし洗濯機のように激しい水流で身動きができなかった。越えられたとしてもこの岩の裏側から出られなくなるかもしれない。
滝壺の中で舞う魚たちに敬意を払う。美しい泳ぎに見惚れていた。
足元の窪みには遡上できない或いは遡上待ちのカワムツ・ルリヨシノボリ・ヌマチチブ・ボウズハゼなどが所狭しと固まっていた。