海の生き物は他の生き物を捕らえて食べる。
泳ぎが得意なもの、海底を徘徊するもの、砂に潜って待ち伏せするものなど戦略は多種多様。
エチゼンクラゲを捕食するウマヅラハギ。体長約15cm  福井県越前海岸 水深10m
エチゼンクラゲは春に中国沿岸で発生し、海流に乗って夏頃から日本近海に到達する。傘の直径は1mを超える大物もいる。
ウマヅラハギの猛攻撃でみるみるうちに触手が短くなって行く。
トウゴロウイワシを捕食するアオリイカ。井田 水面下。
胴長約3cmのアオリイカの幼体がトウゴロウイワシを捕食。カラストンビと呼ばれる鋭いくちばしで必ず背中側からかじりつき、後頭部を切り捨て食べ続ける。アオリイカは緑色や縞模様の興奮色に染まっている。
ミズウオを捕食するマダコ。井田 水深2m
深海魚ミズウオが冬に深海から打ち上げられ、浅場で弱って息絶え絶えになっていたところをマダコに捕食されていた。
サビハゼを食うアカエソ。体長約20cm  井田 水深10m
アカエソは砂に潜って獲物が近づくのを待ち、いきなり飛びかかって丸呑みにする。
体長約10Cmのサビハゼはさぞかし食べ応えがあるだろう。
マンリョウウミウシの卵塊を捕食するチャマダラホウキボシ。八幡野 水深6m
マンリョウウミウシの卵塊の中にチャマダラホウキボシ(ヒトデの仲間)が入り込んで捕食していた。
ヒトデの仲間は海の掃除屋と言われるほどなんでも食べる雑食性。
チャマダラホウキボシを捕食するボウシュウボラ。体長約20cm  富戸 水深7m
ホラガイのなかまはヒトデ類を好むものが多い。
ゴンズイの死体を喰らうトゲモミジガイ(右)とマヒトデ(左)。千葉県明鐘岬沖 水深10m
ゴンズイは胸鰭、背鰭には強い棘があり毒のある刺毒魚。
トゲモミジガイは体内にはフグ毒と同じテトロドトキシンを含有。
マヒトデはサポニンを含有しているが卵巣のみ食べる文化圏もある。