初夏の九州撮影行(12)「天草でカニと戯れる」
熊本県の天草松島は、宮城県の松島、長崎県の九十九島と並ぶ日本三大松島の一つ。
天草五橋が全て見渡せる絶景の展望台、高舞登山展望台からの眺望。一帯は雲仙天草国立公園に指定されている。
先ずは天草ビジターセンターへご挨拶し、職員の方とコミュニケーション。現在の様子を伺い、雑談も楽しく撮影前に気合が入る。
永浦島のハクセンシオマネキ生息地、永浦干潟。ハクセンシオマネキの群生地として日本最大級。
立派なモニュメント。車はここに駐車可能。
干潮時間は午後からで、3〜4時間が撮影時間となった。
もの凄い個体数で圧倒される。ハクセンシオマネキの密集度が半端ないぞ!
昔、小網代湾の干潟で撮影した数個体のハクセンシオマネキを思い出して思わず口を開けてしまった。「うおーっ!!」
ハクセンシオマネキの雌
ハクセンシオマネキの雄
天草ビジターセンターで聞いた通りウエービング(雄の求愛ダンス)は未だ活発ではなく、高く鋏脚を振り上げる個体を見つけるのが大変であった。
ここまでウエービングを決めてくれる雄は少なかった。
雌の近くで縄張り争いを展開する雄たち。
雄の鋏脚の大きい方は、右バージョンと左バージョンがある。
繁殖期になると雄も雌も体色が白化が徐々に進む。
わずかではあるが、オキナワハクセンシオマネキと思われる個体もいた。交雑の可能性も否定できない。温暖化の影響であろう。
再生鋏の雄。雄は闘争などで大きな鋏脚を失う事があるが、脱皮で再生する。オリジナルに比べて筋力も少なく、鋏の内側一対の突起も無く戦闘力に欠ける。
永浦干潟にはハクセンシオマネキ以外のカニもたくさん生息している。
ヒメヤマトオサガニ
フタバカクガニ、アマモを奪い合っていた。
マメコブシガニ、前方に歩く何とも愉快なキャラクター。
フタバカクガニ VS マメコブシガニ
ケフサイソガニ (これより以下のカニたちは転石の下に身を潜める習性を持つ種)
ヒメケフサイソガニ
タカノケフサイソガニ
ケフサヒライソモドキ
ケフサヒライソモドキ
誰一人いない広大な干潟の真ん中で、カニと戯れる少年のままの爺さんであった。
次の日は天草諸島を周り観光した。