富士山を求めて〜撮影珍道中〜

富士山を被写体にして撮影を時々しているが、これが実に難しい撮影だとつくづく思う。
今回はご多分に漏れずインターバル撮影、タイムラプス撮影の両方で満月の夜間から早朝にかけての長時間である。

(本文中の撮影地は上記マップの番号を記載してあります)


夕方に東京の自宅(S)を出発し、最初の目的地の日本平(4)へ向かう。
天候や雲の状態は2週間前からネットで調査を続けている。しかし、日々予報は変化して当日出発ギリギリまでMacやiphoneと睨めっこ。
新東名高速・長泉沼津ICで降りて、R246〜R1で富士宮市に入る。右手に冠雪した富士山が見える。明日の予定の田子の浦港(1)に先に寄って撮影を始めることにした。
撮影機材をカメラザックに入れて車を離れ、暗い夜道をヘッドライトの光を頼りに「富士山ドラゴンタワー」に登って三脚をセットし、カメラに超広角レンズをセットしてインターバル撮影の設定をする。
長時間の撮影に備えてHelinoxのチェアーツーを組み立てる。準備完了!
いよいよ撮影開始という時に、国道から見えていた富士山はあっという間に雲に隠れる。
しばらく空の様子を睨むが雲は増えるばかりでこのまま待っていても快方には期待できないと判断。次の機会に期待しよう。
iphoneで富士山ライブカメラを見ると山梨県方面は視界が良くなっているではないか!
最初の予定のこの先の静岡市清水区の日本平(4)は諦めて、富士五湖の精進湖(2)に向かうことにした。駐車場を午後10時に出発。
途中コンビニエンスストアに寄って食材を買う。明日の朝と昼の分だ。
精進湖(2)に到着して撮影を始めたのは、ほとんど夜12時頃。
インターバル撮影の準備をして車の中で睡眠についたのは、いや正確には眠ろうとしたのは深夜1時過ぎであった。
カメラの設定をしてしまえば後はカメラが自動で撮影してくれる。20秒ごとにシャッターが降りる、露光時間は15秒。満月の夜は明るい。
陽が登り始めると露光時間が短くなるのでカメラの設定を変えなければならず、数時間後には起床しなければならない。
つまり日の出時刻(6:35)の最低1時間前から1時間半前には起きなければ間に合わない。
頭に中はぐるぐる色々なことが回って余計眠れない。ああ、寝なければと思うとどんどん目が冴えてくる。
深夜3時ごろに目が覚めて後少し寝ようと格闘するがやはりダメだった。何となく2時間くらい寝たつもり、そう言い聞かせて寝床から起きる。
車の前に立てた2台の三脚、朝5:30 までのインターバル撮影。
その後は、6:00から8:30まで夜明けの部の撮影。
カメラが回っている最中に朝飯を済ませる。

EOS-90D,SIGMA8-16mm(8mm),f4.5,15秒,ISO1600, 780カットを比較明合成

EOS-90D,TOKINA11-16mm(11mm),f22,1/250秒,ISO800,PLフィルター

「他手合浜」撮影風景。湖畔ギリギリに車を停めてその前で三脚を立てられる。
こんな撮影地はなかなか無い。

精進湖を後にして、猪之頭にある陣馬の滝で湧水を汲む。ここの周辺で湧水の水中撮影をした思い出に浸る。
10年以上前になるがこの辺りをしらみ潰しにウエットやドライスーツ姿で水中カメラで撮影しまくっていた。
田貫湖(3)に向かうが富士山は厚い雲に覆われかけていた。ロケハンをするが撮影はしなかった。
田貫湖(3)は初めてインターバル撮影をした思い出深い撮影地。ダブルダイヤモンド富士に子抱き富士という贅沢なタイムラプス動画を作った。
確か、EOS-30DにMacBookをUSBケーブル接続して操作した記憶がある。

途中コンビニで昼食を簡単に済ませて日本平(4)に向かう。
清水に入り地元のスーパーで夕食と次の日の朝食を買う。流石に港町だけあって魚介類が凄い。
金目鯛の握り寿司、鮪の握り寿司、鰹の刺身、ニベの切り身の塩焼き(これは味噌汁の具に)。
撮影地で食する地元スーパーでの買い物は我々にとって遊園地そのもの。実に楽しい!

前日がほとんど寝ていないので、夕食は早めに済ませて午後9時前には爆睡した。しかし、日付が変わった頃に目が覚めてトイレに行った際に富士山が見えていたのでもう寝られなかった。
結局は2:30頃にシュラフから這い出して寝床をたたみ、カメラザックに機材を詰め替えた。前日夕方に撮影場所をチェックしていたので椅子は必要なかった。
朝方はかなり冷えるので電熱マット(電気座布団)を持って行った。電源はモバイルバッテリーでお尻が暖かくなるので冷たいベンチでも快適だ。

EOS-90D,SIGMA8-16mm(8mm),f4.5,15秒,ISO400, 405カットを比較明合成(午前3時頃から約2時間半)

ここ「山頂 吟望台」は地元の方の朝の散歩コースになっているようで、時折三脚の前に立ち止まって景色を眺めたりスマホで撮影したりしていた。
画角には入ってなかったがタイムラプス動画を撮影中だったので一瞬ヒヤッとした。

車に戻りお湯を沸かしてコーヒーを挿れ朝食。
次の目的地、三保の松原(5)へ。

EOS-90D,SIGMA18-300mm(18mm),f11,1/200秒,ISO400,PLフィルター

清水羽衣公園 駐車場(無料)から徒歩10分程度で「三保の松原海岸ビュースポット」に到着。
清々しい写真が撮影できて満足。

撮影は以上で終了。腹が減った。
清水港・河岸の市の「河岸食堂どんぶり君」(6)へ。

サバみそ煮定食 ¥800
ここは河岸で働く人の食堂で、営業時間は6:30から14:00まで。

お隣の「清水魚市場 河岸の市 いちば館」で干物等を購入。
東名高速・清水IC経由で夕方には帰宅できた。48時間の撮影行で移動距離は約500km、睡眠時間は合計約5時間。
タイムラプス動画は後日に編集してアップ予定。

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