初夏の九州撮影行(7)「ムツゴロウの生態」

先般、雄の求愛ジャンプや決闘などを先に紹介してしまったが、ムツゴロウの生態を改めてここに記す。
ムツゴロウは基本的にトビハゼの整体と酷似しているが違う部分も多い。
トビハゼは肉食であるがムツゴロウは草食で干潟の泥表面に繁茂する珪藻をこそぎ取って採餌する。頭を左右に振りながら採餌する様子はどこかボウズハゼに似ている。


採餌した後はよく飲水する。ムツゴロウが澪筋や水際に生息する所以である。


集団で採餌と飲水を繰り返していた。


体が乾燥しないように時折ゴロンと横になる。これはトビハゼでもよく見かける行動だ。


ムツゴロウの雌雄の見分け方
ムツゴロウはトビハゼのように、雌雄で体色や体型が異なる「性的二型」や「婚姻色」は認めらない。
泌尿生殖孔突起の形状で識別するには捕獲しなければならず現実的では無い。
しかし、繁殖期の雌は卵巣が発達して腹部が大きく、ムツゴロウは体長90mm以上で性成熟し2歳〜3歳のムツゴロウのほとんどの雌が産卵する。
比較的体長が小さく腹部が大きいのは雌とみて間違いない。

手前右が雌、左奥の大きい個体が雄。求愛行動中。

ムツゴロウの求愛行動は、雄が求愛ジャンプを繰り返す。これは遠くにいる雌へのアピールで、近くに雌がやってくると尾鰭を振る求愛ダンスへとアピール方法を変える。
また目の前でジャンプを繰り返して執拗にアピールすることもよくある行動。

雄1個体と雌2個体の三角関係

1.近付いてきた雌に求愛ダンスをする雄(手前)


2.カップル成立


3.雄が雌を巣穴へと誘う


4.雄が先に巣穴へ入る


この後に雌が巣穴へ入るとは限らない。これはトビハゼも同じで、雌に逃げられたら求愛行動は初めからやり直しとなる。
ムツゴロウの求愛行動は少々強引なところもあり、トビハゼでは観察できなかった行動が見られた。

巣穴に逃げた雌に強引にアプローチをかける雄

雌の巣穴近くで求愛ダンスで気を引こうとする雄

雌に急接近し求愛する

ムツゴロウの生態を観察するには7日間は少なすぎた。
出会ったカメラマンはジャンプや決闘シーンばかり撮影しているようであった。せっかくお住まいから近い地元なのに勿体無いと感じた次第。
次回はムツゴロウの仲間や天敵をご覧頂きたい。

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