トビハゼの求愛行動(愛の成就)

トビハゼの雄は紆余曲折を経て雌を無事に巣穴へと連れて来ることに成功した。(人間界以上の泥沼的な愛の葛藤)
果たして雌は気に入ってくれるのだろうか?(新婚家庭の新居へ花嫁が初めて訪れる際の花婿の気持ち?)

雄は丹精を込めて作り上げた巣穴を外から軽くチェックし、自ら先に入って行く。
そして中を入念にチェックして雌に合図する。(どうぞ、どうぞ、狭いとこですが。。。)

そして雌は巣穴を覗き込んで入るタイミングを見計らう。その間30秒前後。(本当に狭いわね、デブの私でも入れるかしら?)


意を決して雌は「エイヤッ」と身重の体を逆さまにして巣穴へと導く。(んっ、せまっ! 腹が、、、)


巣穴は雄が入る様にすんなりとは行かずバタバタして無理矢理侵入する様に見える。
それでも何とか入ったから良かったものの、巣穴が小さくて断念した雌もいる。雄が入り直して穴を広げているのも見た事がある。


めでたし、めでたし、と愛の成就は成功したかの様に見えるが、巣穴に入った雌が気に入らなくて直ぐに出て行ってしまうとか、あるいは巣穴の直前で他の雄がちょっかいを出して雌に逃げられてしまう現場も数えきれないほど観察した。
このカップルは巣穴から出てこないのをしばらく見張っていたので大丈夫だろう。
やれやれ、カメラのファインダーから覗いている方もハラハラドキドキなのである。

巣穴の出入り口は2箇所あり、深さは20〜30cmで奥に”J"型の産卵室が設けられているそうだ。
カメラマンは産卵の様子を見ることは不可能であるが、無事に次の世代のトビハゼが産まれて来るのを願っている。



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